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猫が砂漠出身というのは知っていますか?
私はそう聞いています。
水の調達は一苦労だったでしょうね。
獣の内臓からも血肉と共に水分を摂取したのでしょう。
だが、キミは現代で生きているのだ。
そして、ここは日本です。
幸運にも清潔な水が沢山飲めるんだよ!
だから飲み惜しみなんかしなくていいんだ……
たんとお飲み! 美味しいお水を!
猫「べつに。飲みたい気分じゃないから」
ほんと、お水飲まないんですよ。彼ら。
飲んでくれよ。頼む。
ネコは体重1キロあたり1日50mlの水分が必要!!
つまり、
3キロの猫=150ml
4キロの猫=200ml
5キロの猫=250ml……
えぇ。200mlって牛乳瓶一本分だよ?
![](https://nekoarchiblog.com/wp-content/uploads/2020/10/0BB780EB-F1E4-474D-A447-5E4844E00894-scaled.jpg)
これ、自発的に飲めそう? どう?
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絶対、意識しないと足りていないでしょう。
あなた、飲まないんでしょう?
知っていますよ。
こちとら、キミらに水を飲ませようと結構苦労しているんですよ。
今日は少しでもたくさんお水を飲んでくれる工夫をご紹介します。
水飲み場は複数用意する
さて、まずは水の置き場について。
エサと隣り合わせで一つしか置いていないのなら、
少し注意して観察した方が良いかも知れません。
いつも上記の量が飲めているのならいいのですが。
飲めていないコは、場所が気に入らない場合があります。
ネコの食事は“狩り”
駆け回り、隠れ、爪と牙を汚した末、
やっと得られた獲物を食べるはずなのです。
よく食後に手をペロペロ。口周りを毛づくろいする様子が見られるでしょう?
あれは、狩りで汚れた獲物の血などを掃除しようとする習慣の名残です。
そんな猫から見た場合。
エサと水が隣り合わせ=血みどろの地面に水場???
という、不自然な取り合わせと感じてしまいます。
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人間から見た【完璧な食事セット】は、猫には自然ではないのです。
「この水、汚染されてない……?」
と口をつけたくないのかもしれません。
水場はフードからもトイレからも十分に距離を取って。
そして複数設置しましょう。
猫は面倒くさがりで気まぐれです。
なので、ちょっと移動したついでに水が目に入ればおもむろに飲んだりもします。
水飲み容器と循環式給水器
当たり前ですが、水は時間と共に悪くなります。
丸一日、床付近に放置した水の表面には埃などが浮き、見るからに美味しくなさそう。
常に清潔にしてあげたいですね。
さて、そんな水を入れる容器選びのポイントです。
・わざわざ首を屈めなくても飲める高さ
・ヒゲが当たらない広いフチのもの
・洗いやすく、雑菌の繁殖しにくいもの
この辺りが基準になります。
![](https://nekoarchiblog.com/wp-content/uploads/2020/10/ヘルスウォーターボウル-300x300.jpg)
ヘルスウォーターボウル!
とくに見落としがちなのが高さです。
市販のウォーターボウルは、大きな雄猫など体高がある個体にとっては低すぎるかもしれません。
(うちは下に木片を挟んで高さを調整しています)
プラスチック容器は気をつけないと細かい傷で雑菌の繁殖を招くかもしれません。
使用する際はメンテナンスを徹底します。
とにかく猫にとっての不愉快要素を減らす。
ここを意識してあげましょう。
循環給水器類について
![](https://nekoarchiblog.com/wp-content/uploads/2020/10/ジェックス ピュアクリスタル-300x300.jpg)
アクアリウム製品で有名なジェックスが出しているピュアクリスタルは
使用している方も多いのではないでしょうか。
これ、いいですよね。ちょろちょろ流れる水が“新鮮さ”をアピール。
猫は安心して水を飲めます。
ただ、停電時などに水の「溜まり箇所」がなく水が飲めなくなります。
これ一台に頼り切りにならず、他にも容器を用意してあげると安心です。
うちはこのタイプの給水器を一台使用しています。
![](https://nekoarchiblog.com/wp-content/uploads/2020/10/Pioneer-Pet-300x258.jpg)
溜まり箇所があったのと、陶器・セラミックの二種類ラインナップに心惹かれました。
清潔を保ちやすいのは心強かったです。
ちなみに、うちの猫は手で水を飲むことがあります。
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「……汚いからマジやめてほしい」
と思ったのですが、これもある種の習性です。
水に含まれる細かい砂などの不純物を体内に入れないように手を濡らし水だけを舐めとるのです。
でも、この水きれいだからさ。口で飲んで大丈夫だよ。
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フードから摂れる水分に注目
しかしながら水を飲め飲めと工夫しても、
200~250ml飲んでいるようには到底思えない。
一度検証してみるとよくわかるのです。
①同じ水飲み容器を二つ用意する。そこに全く同量の水を入れる。
②片方に網などを被せ、飲めない様にする。
③一日後、二つの容器に残った水量を計る。
※飲めない網を掛けた容器から減った水は蒸発分。
これで、飲んでいる水の量が計れます。
ちなみにうちは平均150~180mlでした。
2匹いるので、正確な数値は出しにくいです。
はい、全然足りてない。
そこで注目すべきはフードから得られる水分です。
ウェットフードは70~80%が水分!
つまり100gのパウチを食べたら最大80mlの水分を摂ったことになります。
日中はドライフード。
夕食はウエットフード多めのドライフードトッピング。
日常的にウエットフードの水分は取り入れていきたいです。
ちなみにドライフードに含まれる水分は10%程度です。
健康思考なミネラルウォーター! という悪手
やめた方が良いです……
なぜなら、ミネラル量が過多になると、健康より被害が多すぎるのです。
マグネシウム・カルシウムは尿路結晶の原因になります。
ゼロはゼロで問題です。Mg,Caは猫の健康維持に当然必要な栄養素です。
ですが過ぎたるは及ばざるが……ということです。
ミネラルの調整はフードで行いましょう。
水ソムリエな猫たち
沸かした水が好き。
ぬるま湯が好き。
少し時間が経ってカルキの抜けた水が好き……
彼らは実にコダワリが強い。
ともかく好みを探ること。
猫と水の話は尽きません。
それでは。
※あまりにも水を飲みすぎる猫は腎臓関係の疾患を疑われる場合があります。
変だなと思ったら獣医さんに相談しましょう。