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トイレは猫の聖域。トイレにまつわる問題を考える

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トイレは猫の聖域。トイレにまつわる問題を考える

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いつもきれいなトイレがいいよね

猫とトイレにまつわるあれこれ

記事は始まったばかりですが、まずはお知らせです。

※※ 警 報 ※※

・血尿が出たんだけど、どうしたらいいの?
・トイレに行くたびに苦しそう……
・おしっこがポタポタしか出てないんだけど。
・そもそも、おしっこを1日~2日くらいしてないかも?

もう秒で獣医さんに連絡して。いますぐ。
夜間救急でもなんでもネットで探して指示を仰いで。
こんな記事読んでる場合じゃないです。

万が一、尿閉塞になっていたら
一分一秒が問われるレベルで腎機能が壊れるかもしれませんよ。

その症状は猫からの緊急事態宣言です。
お大事にね……

今回は日常のトイレの話に焦点を当てていきますよ。

猫がトイレをミスった―!

それは室内飼いの飼い主にとっては一大事。

キレイキレイに掃除しても繰り返す。
大事な布団や服がめちゃくちゃに。

猫のおしっこはホント臭いからね……

どんだけ丁寧に洗濯しても完全デリートは不可ですね。
優秀な消臭剤も結構あるけれども。

なんであんなに可愛いフワフワ毛玉からこんな凶悪な物質が生成されるんでしょう。

マジ謎です。

「アイドルはおしっこもうんちもしない!」
って言うのが嘘なことの立証ですよね。
だって見た目が……そこらのアイドルよりアイドル顔だもん奴等。
しかも、いい匂いまでするし。
日向ぼっこしてるせいか、お日様の匂いを標準装備。

容姿に隙なし。

ジジイになろうがババアになろうが可愛いとか……
ズルくない? 人間は日々劣化するのに。

それでもおしっことうんこはクッサイ。
兵器です。

まぁ、生きてる証なんですけど。

さて、今回は猫トイレに悩む人が一人でも解決の糸口を見つけてくれたらと思ってのトイレあれこれを。

トイレにまつわる問題行動は2種類ある!

通常の排泄(おしっこ、うんち)でトイレを使用してくれない

スプレーと呼ばれる少量のおしっこをトイレ以外の箇所で行ってしまう
=いわゆるマーキング

まず、これは全く別の原因で起こっているということを理解してください。

※ただ、完全な野良猫を急に家猫として保護したなどの場合は別。
猫はもう完全にパニックなのです。
猫側の心理には恐怖と不安しかない。
マーキングもするし、トイレ以外の排泄もしちゃいます。
それは環境の変化が大きすぎて負荷が掛かっているからです。

さて、もともと親猫が飼い猫で、人の元で育った子猫
あるいはブリーダーもしくはペットショップから購入した猫……
つまり人間にある程度慣れている猫がトイレを失敗してしまう。
これには必ず原因があります。

先に話した二種類をそれぞれ順に考えていきましょう。

トイレを使わない。或いはトイレ以外で排泄する

ここでいうトイレを使わないというのは、うんちもおしっこもどっちもということ。
おしっこを壁や窓、家具付近で繰り返す「スプレー」とは別に考えないといけない。

おしっこやうんちを失敗する。
これは原因を端的に言うと……

猫「トイレや環境が気に入らねーんだよ」

ということ。乱暴な言い方ですけどね。
でも猫からするとそういうことだと思いますよ。

「はい? うちはちゃんとトイレ用意してますけど?」

という方は「用意している」トイレ自体を

猫がそもそもトイレと認識できていない。

もしくは、

“トイレの素材、置き場所、砂等の形状、数”

これらが気に入らないので使わない可能性が高いです。

前提として、

トイレはいつも清潔に!

人間が悪臭と感じるなら、
猫はそれ以上の悪臭と感じています。

こんなトイレも素敵ですよね

順を追って見てみましょう。

猫を引き取ったばかり。トイレを使ってくれない

これ、問題でもなんでもないです。
まずは想像力を膨らませましょう。

「いっぱい大事にするね! 今日からウチのコだよ!」
「にゃーん!(わーい!)」

これは言葉が通じる人間同士のみ可能なコミュニケーション。

ディズニー映画の世界。

ファンタジーですから、あれ。
あのさ、自分がさ。猫だったとして。

親から引き離されて、兄弟も近くにいなくて、
自分の10倍近い別種の生き物に引き取られるんですよ。
もちろん知らない場所です。

怖い以外の感情持てますか?

“進撃の巨人”の世界に入ったくらいの事件だよ。

7m級だか15m級の巨人の家に住むんですよ。
さらに事前通達は一切なし!

いくら前の家で人間を知っていたとしても、
あなたとネコは本日初対面。

だってこんな状況ですよ……

こっわ。

そこで初日からトイレに成功する猫さんはマジ偉い。
ちゃんとできたコにはご褒美あげていいと思う。

できるコが多いとは聞くけど、これって凄くないですか? 習性ばんざい。

上の画像見たら失敗してもしょうがないって思うでしょう?
どんまいどんまーい。
飼い主さんも構いすぎないで、そっとしといてあげましょう。

あなた今のところ、言葉が通じない大型巨人なので。

どうしても我慢が出来ないなら、
2段ケージ等で数日様子を見ましょう。

病気の時にも便利。ケージはあった方がいい

あとは引っ越し模様替えも環境変化由来の原因ですね。しばらく変化に慣れるまで見守ってあげましょう。

トイレの形と種類と砂の話

猫トイレと一口に言っても色々な形状がありますよね。

まずは普通のトイレ。猫砂を入れて使います。
たまにシートタイプじゃなきゃ使えない!
って猫もいる印象。
ペットショップでトイレシートを長期に渡り愛用していた猫さんは
砂が嫌いなタイプもいます。

猫砂も、砂・紙製・鉱物製・ウッドチップ…
沢山の製品が出ていますね。

猫によっては、なんらかの理由で“爪が抜かれている(賛否両論が勿論ある)個体”がいます。
そんなコは、細かい砂タイプは痛い
という理由で使えないのかもしれません。

あとは匂いです。
消臭に力を入れ過ぎて、
香料入りタイプのトイレ砂を嫌う猫もいます。

そしてカバーの有無。


カバーは嫌う猫はとことん嫌いです。
なぜならとっさに逃げられない袋小路だから。

個室だから安心するはずというのは、人間だからです。

我々は個室でないと落ち着いて用を足せないですよね。
逆に猫によっては……

【個室=逃げられない危険地帯】

だだっ広い平原で安心しておしっこが出来ない様に、
メッチャ狭い個室で周囲の様子が判らずおしっこをするのも怖い。

なので、あまりにも使ってくれない場合はカバーを外すのもひとつの手だと思います。
カバーのせいで入るのが怖いのかもしれません。

一番見られるタイプ。掃除が楽で清潔にしやすい

システムトイレって、ぶっちゃけどうなの?

良いと思います。
撥水性の砂なので、尿は下に落ちてシートが吸水。
定期的なメンテナンスが出来る人には便利な製品ですよね。

でもね……

一週間トイレ掃除不要!
掃除は匂いが気になったらおしっこシートを変えるだけ!
貯まったうんちだけ掃除しよう!

……いや、あり得んだろ。

と個人的には思います。
真に受けないでほしい。切実に。

これは、そういうコピーライトに文句を言っているだけで、製品自体は素晴らしいものが多いです。
採尿もしやすいですし。
消臭も期待できると思います。
仕事などで外出時間が長く、一日に2~3度こまめな掃除が難しいならこちらのタイプは使いやすいですよね。

ただ、

一週間も尿の確認しなくて大丈夫?
血尿とか見逃さない自信ある?
一週間もシート変えなかったら、匂いエグイ事になるよね?

問題はここです。
人間が楽をしまくっていい訳じゃない。
我々も汲み取りトイレより水洗トイレで排泄したいでしょう?

システムトイレは文明の利器。上手に使いたいものです。

システムトイレは採尿で大活躍

トイレの設置場所は?

エサ置き場から遠く
(猫は食べ物の側で排泄することを嫌がります)
適度に部屋の端で、人通りが少なくて、落ち着けるところ。

というのも、突然トイレが使えなくなった猫でありがちなのが

トイレしてたら急にデカい音がした!

という場合です。

・ベランダにいきなり大きなカラスが来た
・駐車場でクラクションが鳴った
・家人がバタンと乱暴にドアを閉めた

つまり「ビックリして逃げ出す」ほど嫌な出来事がトイレ中に起こると

トイレ=怖いことがあった場所

と刷り込まれます。

匹数+1個のトイレが良いと言われるのも、
こういう不測の事態があった時にもう一つのトイレで用を足せるので安心なのです。

あとは異常に凝ったインテリア性の高いトイレ……
これ、ようは“隠したい”っていう人間の都合以外に何か明確な理由がありますかね?

カバーの話同様、逃げられない袋小路構造は、
その家に存分に慣れていない猫は行きたがりません。

猫の習性を理解したうえでインテリア性を考えた方がお互い幸せかなと。
隠しまくって猫がトイレに狼狽えて粗相したのでは意味ないですから。

トイレの個数って多くないと駄目?

“飼っている匹数+1”が理想と言われていますよね。

多頭飼いの場合は、仲良くない猫同士のトイレ距離が近すぎるのもお互いのテリトリーがハッキリせず失敗する原因に。

多いに越したことはありません。
強い猫に遠慮して、トイレを我慢する弱い劣性の猫がいたら、どう考えても問題です。
尿路疾患になる前に、人間がちゃんと用意しましょう。

めちゃくちゃ仲がいい兄弟猫なら“飼っている匹数”でもいいと個人的には思いますが。
あくまで個人的には……

ここまでが、“普通”に起こるトイレの失敗です。

病気の可能性については別記事にまとめました。

※そのトイレの失敗……病気が原因かも!?
 下部尿路疾患はこちら→下部尿路疾患

マーキング行為をやめられない。

未去勢のオス(まれにメス猫でもみられます)で見られます。
ただし、スプレー行為を始めるほど成熟したオス猫を初めての発情後に去勢したとしても一定の確率でやめられないことがあります。
去勢は獣医さんとよく相談しながら、発情期がくる前に行うことでお互いのストレス減少になります。

また、環境の変化で突如起こることもあります。

マーキング=なわばりの主張です。


去勢しているのに急にマーキングが始まったということは

「ここは僕の場所!!!」

恐怖心から安心を得ようと自分の匂いをつけて廻っているのです。

・引っ越し先で不安になった。
・見知らぬ野良猫が窓のそばを通った。
・発情した野良猫の声が聴こえた。

発情した野良猫については、こちらで対処は結構難しいです。
野良猫が家の周囲に近づかないように敷地への経路は塞ぎましょう。

猫を安定させるフェロモンが含まれた製品がありますので、効果があるかもしれません。

また、今までスプレー行為をしていなかった猫の場合、一時的な情緒不安定が原因かもしれません。
スプレー箇所は都度丁寧に掃除し消臭しましょう。
その痕跡を忘れ、安心が取り戻せればスプレー行為をする使命感が消えることもあります。

トイレの問題はいつでも起こり得る。長い目で付き合っていけたらいいですね。

ではまた。

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